夫を亡くし一人暮らしをしていた母は健康診断で乳がんが見つかってからもたくさんの人たちとの交流を欠かせませんでした。
近所の人と食事や旅行に出かけたり、親せきの家を訪問したり、独身時代に働いていた人とも元気なころは都心で会っていました。
癌になると人はだれしも不安な気持ちでいっぱいになります。
特に母の場合は一人で暮らしていたこともあり、考える時間がたくさんあるので悪い方向へと考え仮になるでしょう。
でも、人と会っている間は「自分が癌であることを忘れる」とよく言っていました。
現実逃避というわけではありませんが、いろいろな人と話したりすることで気持ちが生理ができたり、また、病気であっても「あれをしてみよう」「これをやってみよう」と前向きな気持ちになるのです。
しかし、ときに病気ではない健康な人との交流が辛くなることもあります。
そうした時には、病院のサロンで出会った「癌の仲間」との交流で元気を取り戻していました。
「一人で悩まないこと」が、がん闘病には大切なものだと母の闘病を見て思いました。